気づきのあった体験談 完
そもそも、観自在菩薩さまって、長谷寺にある観音さまだったんですね。
写仏しにいってたのに、全然わからなかったなあ。
でも、般若心経にでてくる、観自在菩薩さまって…
「どんな、お方でしょう?!」
あえて悟りをひらかないで、人々を救う修行をしています。
また、こまっている人には手をさしのべ、相手のはなしに耳をかたむける。
そのひとの苦しみを理解し、自分のことのように悲しみ。
さらに、相手のしあわせを、共によろこび。
善悪のさばきをすてて、人の良い所だけをみる菩薩さま。
そんな、
「見る目のことを…」
観自在というんですよね。
そう、物事を自在に、観ることができる眼力のことです。
もしかしたら、そういう義理人情にあつい行いを、“菩薩道”というのかもしれませんね。
むかしむかし、心理カウンセラーの極意を先輩が教えてくれた。
それは…
「教わったスキルを忘れなさい!」
だった。
それも、コミュニケーションスキルやNLP、
森田療法にエリクソン催眠術やら…
教わっている最中だったから、ぼくにはその意味がわからなかった。
そりゃあ、こまっている人を救うためなら、
知ってる技術はばんばん使うでしょう。
だが、なまじスキルや知恵があると、「救ってあげたい」という。
エゴを押し付けていることが、わからないんだよね。
そのことを、先輩は伝えたかったんじゃ、ないかとおもいます。
つまり、スキルや知識を使おうというとき、エゴがでます。
それは相手には必ず、伝わっているものです。
しかし、知恵もエゴも手放し、きよい心で寄り添う。
それだけで、枯れ木に花を咲かせるように、
相手の心を軽くすることできるのである。